ゴム風船はいつ、どのようにして生まれたのでしょう。

風船自体は、形こそ違え何世紀も前から親しまれてきました。古くは動物の腸や膀胱をふくらましたとも記録がありますが、現在のゴム風船のイメージとはほど遠いもの。やはり天然ゴムが市場に出回るまで、その誕生を待たなければなりませんでした。

日本では1857年、大阪で英国人がふくらまして売ったという記事があります。明治の終わり頃には国産化されたようですが、その頃のゴム風船は自分で息を吹き込んでふくらませるやわらかいものではなかったようです。これは原料である天然ゴムの処理方法(製法)が異なっていたのが原因。現在のゴム風船は、水分を多く含んだ状態(ラテックス)で使用されています。

今、私たちが手にしているやわらかい風船が誕生したのは、約60年ほど前。米国のある科学者が、ラテックスを原料にゴム管を試作している時、気まぐれにボール紙を猫の形に切り抜いてラテックスにつけ込んでみました。それが乾いた時できあがったのが、ちゃんと耳のついた”キャットバルーン”!これをたくさん作って、ボストンの愛国記念日に売ったという話が残っています。日本でも同じ頃に作られはじめていますが、対戦をはさんでいるためにラテックス使用のゴム風船の出生記録は残っていません。


風船飛ばしはもちろん、ついうっかり飛ばしてしまったゴム風船の行く末、気になりますよね。

研究によれば、こうしたゴム風船のほとんどは上空約8キロまで上昇していきます。風船はそうした高空で凍結し、スパゲッティ状にこなごなに分裂して、拡散しながら地上に落ちてくるということがわかっています。私たちが滅多にゴム風船が落ちてくるところを見たことがないわけもこれでわかりますね。

実際、世界各地で行われているビーチクリーンナップ運動(海辺での清掃活動)の報告でも、回収されるゴミのワーストグループに、ゴム風船の名が挙がったという例はありません。時には野生動物がゴム風船の柔らかい断片を食べてしまうこともありますが、実証研究の結果では、飲み込まれた破片は動物自身に何ら害をおよぼさず、最終的に消化器系を通って排出されるということが知られています。


大空にとんでいくゴム風船・・・・バルーンリリース(風船飛ばし)は華やかで胸ときめく楽しい光景です。ところが、カラフルで象徴的なため、ゴム風船を環境汚染のシンボルと思い込んでしまう方も多いようです。

そんな誤算や間違ったイメージが、多くの子供たちから夢のあるバルーンを遠ざけるとしたら、それはとても悲しいことですね。

1994年3月に、先の環境庁長官は次のようにコメントしています。

「環境庁としては、今後ともバルーンリリースを制限する意図はなく、法律で規制することはまったく考えていない。」

私たちも地球人として環境を大切に思っています。だからこそ皆さんひとり一人に、もっとゴム風船のことを知っていただきたいのです。

「地球」はラテン語で”GLOBUS”、これが英語になると”GLOBE”。さらにスペイン語の”GLOBO”は、「地球」の他に「ゴム風船」も意味します。私たちはゴム風船を大切にすることが地球を大切にすることになると信じ、ゴム風船を愛し続けていきます。